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現代人形研 設立記念展

1 月19 日(金)12:00~18:00
1 月20 日(土)10:00 ~ 18:00
1 月21 日(日)10:00~16:00

◎会場
東村山市立中央公民館 1階展示室
東村山市本町2丁目33番地2

◎イベント
1/20 午後1時インスタライブ配信、午後5時ZOOM ライブ配信
会場から展示作品のご紹介をしながら、視聴者と交流。

展示では何気なく来場された方がその表現の多様さ、豊かさ、技量の素晴らしさに感嘆の声をあげることが珍しくなく、受付で感謝されることが何度もありました。

地方公民館での3日間という短い会期でしたが、東村山市長や地域の皆様、気にかけていただいた人形作家の皆様など200名以上の方に観覧いただきました。

準備期間わずか2ヶ月ほどの急な呼びかけにもかかわらず、出品にご協力くださった会員の皆様、SNSで展示を見守ってくださった皆様、来場者の皆様、飾りつけや片付、受付当番などにご協力くださった皆様、本展を気にしていただいた多くの皆様に深く感謝申し上げます。

不安な思いをしている人が、この作品を見られた時、少しでも穏やかで、温かい気持ちになって下さればと思います。

上野 延子 Ueno Nobuko

「祈り」

石塑粘土、布、紐他

・子供の頃大ファンでした。マカロニウエスタンのスター、ジュリアーノ・ジェンマを気取った子供です。

・うしおには、西日本に広く伝わる妖怪です。主に海岸で人を襲いますが、石見国の民話によると家まで追いかけてくることもあるようです。いにしえの絵では頭が牛で身体が蜘蛛という姿で表され、猛スピードで走れるとか。そしてその正体は老いた椿の木の化身という説も見受けられます。この度は、スーパーカー“スパイダー”に乗った牛の角を持つお人形という形でうしおにを表現しました。

・ヤマタノオロチとは、古代の人が恐れた川の氾濫などを始めとする天変地異の象徴と捉え、どうか穏やかに治まってもらい、平穏な日常時に身近にあって恵みを与えてくれる優しい自然であって欲しいとの願いを込めて作りました。
 

くるはら きみ Kuruhara Kimi

「ジュリアーノ」「うしおに」「今様ヤマタノオロチくん」

オーブン陶土に油彩仕上げ、モヘア、布、木

愛する人との別れで心の拠り所を失いたまらなく寂しい日々…。隣に座っていた彼の温もりを感じながら別れを乗り越えようとしている心情を表現しました。

古城 真理 Kojo Mari

「あなたが居なくなった日々」

粘土・縮緬・古布

・穏やかな目の子は、日常の平穏と安定を象徴しています。生活の中での穏やかな瞬間や平凡な幸福を祈っています。坊主の少年が平和を願って祈っている姿です。

・大きな目の子は、冒険心と希望を象徴しています。その見開いた目は、純粋で無垢な心を、青い目は広がりや未知の世界であり、新たな可能性や明るい未来への期待を表しています。祈りの力が広がる様子を表しています。

佐々木 英俊 Sasaki Hidetoshi

「少年の祈り(真)」「少年の祈り(直)」

木、樹脂、木綿、和紙

時に化身の鳥となり、旅をする人をテーマにしました。服や手の表現における人形の完成度は重視せず、素材もこだわりをなくし使用した革や着物地などに色をつけることに挑戦。全体の統一感を重視しました。相棒の猫を最初に作ったことでテ―マの広がりができ、楽しく製作できました。

柴﨑 弘子 Shibasaki Hiroko

「遙かな旅」

造形は粘土、皮、羽

昔の、りえちゃん、何時までも元気でいてね。(りえちゃんは、私の弟の娘です。)最初は私はパンフラワーを作っていました。その頃、吉祥寺の材料店で天野可淡先生が人形教室をされていて、先生の実家の国立の教室へ行くようになりました。この人形は先生が事故で亡くなられたあとに、作ったものです。(天野可淡 1990年没)

杉山 久江 Sugiyama Hisae

「りえちゃん」

石塑粘土

この人形は「繭子」と名付け、連作で作り続けています。幼なじみの女の子をモデルにしました。物語のヒロインになりきるのが大好きな女の子です。

田中 裕子 Tanaka Hiroko

「気分はもうエリザ姫」

石塑粘土

守護犬のシンボルとされ親しまれている日本犬が、江戸時代から玩具として多彩な形で作られています。現代人形文化研究会の設立記念に、新しい年を迎える1月の記念展を思い、日本古来から愛されている狛犬をテーマに童子を乗せて飛躍する願いを込めて、新しく制作しました。小さい作品ですが童子の関節は動く様に作りました。材料は桐粉で胡粉で仕上げました。

高村とき枝 Takamura Tokie

「夢つなぐ初春 狛犬と童子」

切粉、胡粉

誰の心も癒される、愛らしく微笑ましく和やかな姿を形にしたいと思いました。手足はぶらぶら、抱きしめた時の心地よさ…あなたの幸せを願うお福ちゃんです。

チカ Chika

「福ちゃん」

石塑粘土、布

この作品は俳優の三浦春馬さんの少年時代の面影をモデルに制作しました。15年前、座敷わらしのような人形を作る仕事を頂き、依頼された方の雰囲気を取り入れて制作を続けてきたことから、若くして姿が見えなくなってしまった美しい魂の行方が気になリました。顔の輪郭を綺麗に出してグラスアイを入れて、衣裳や小物もリアルを目指しました。この少年は星空を見上げながらこれからも旅を続けて行きます。

月乃光 Tsukinohikari

「星空」

石塑粘土、針金、布、綿、革

布を縫い合わせ、中に綿をつめて作ったぬいぐるみです。ボディは生成りの布を青色に染め直しています。布のやわらかな手触わりと、織りの質感が好きで素材に使っています。

ちした かずよ Chishita Kazuyo

「Mr. Blue」

布、ポリエステルわた

北海道の春はゆっくりとやって来ます雪が解けて草木の芽が出て、風は少しつめたいけど
木漏れ日のあたる地面から春の香りのする湯気が上がっている・・・そんな野山を歩くのは人間も動物も楽しいはずです。北海道のイメージの強いキャラクターで表現しました。
完成した後はいつも制作のつめの甘さに落ち込みます。人形に対して布の厚みが重く感じる(なんで最初に気付かなかったのか)。動物はデフォルメとにんぎょうとのバランスなど組み作品の難しさを感じます。作っている時は楽しいことの方が多いのですが完成して未熟さ(この歳で)に気がつきます。

成瀬 麻里子 Naruse Mariko

「歩こう」

石塑粘土 布 その他

心の奥に沈んでいる、幼い日の切なさをテーマに人形を作っています。抱きしめたくなるような温かな手触りを求めて木彫りの球体関節人形を作るようになりました。どこかにいそうな子に、見えたら嬉しいです。

長谷川 裕子 Hasegawa Hiroko

「秋の風」

桂の木

金子みすゞさんの「大漁」という詩から創作しました。朝焼け小焼だ、 大漁だ大羽鰮(おおばいわし)の 大漁だ。浜は祭りの ようだけど、海のなかでは 何万の、鰮(いわし)のとむらい するだろう。

風らい坊 Furaibo

「大漁」

羊毛

海が好きで逗子や三浦で拾ってきた貝殻を何か材料として使えたら?と作り始めたのが貝獣です。貝殻を口や鼻、耳として使用しています。貝殻が羊毛という素材にも違和感なく収まり。貝殻と羊毛の色の組み合わせで様々な貝獣が生まれるのが楽しく、飽きずに今に至っております。

マル maru

「貝獣」

羊毛フェルト、貝殻、ビーズ

1990年代を中心に欧米で人気を博した人形作家で日本にもファンがいました。可愛らしい少女や少年のビスクドールを制作、また彼女のデザインによるビニール人形も量産されました。一方で彼女自身は織物や布、紙という素材にこだわり、ギャラリー向けの一点ものの作品として紙で制作した人形を発表していました。この人形はそのような作品のひとつです。(解説 羽関チエコ)

シルヴィア・ナトゥラー Sylvia Natterer

「少女」

紙、粘土

動物や生き物の観察が大好きな作家です。この作品では、女性も「ヒト」という動物としてとらえています。あえてヒゲが目立つのも、そのような意図からきた表現といえるでしょう。作者が摂食障害になってやせ細った体になったとき、それでも生えてくる毛に生命の力強さを感じたそうです。そのときの感慨がこの作品にあらわれています。(解説 羽関チエコ)

とくいあや Tokui Aya

「ヒト(黄色の髪)」

「ジュベールの休日」というタイトルの動画を作る目的で制作した人形ですが、アクシデントで撮影フィルムを紛失してしまい動画は作れませんでした。動画ではジュベールがカモメに乗り旅をするシーンを描きたかったのですが、今となっては鳥にのる少年としてこのワンカットの作品だけが残りました。少年がぶら下げているカバンは糸巻きを使いました。少年らしく見えるようにカモメの大きさに比べて、小さくしました。この人形はエカテリンブルグ人形作家協会会長賞を頂きました。

長岡 哲生 Nagaoka Tetsuo

「鳥の少年」

石塑粘土、和紙

「霧の街」は、どこか異国の石畳の道などを思い浮かべながら作りました。
ランプを持って歩く老人は、家の周りを見回っているのか、それとも何かの用事ででかけるところなのか。いずれにしても、彼が歩く道の先を照らすのは小さなランプの明かりだけです。小さいけれどきっと心強い明かりです。製作過程で苦労した点は、ランプのガラス部分です。発光させたかったのですが難しくて断念、かろじて、外から光があたると時々キラッとなるようにできました。光とか灯をテーマにしているので、ランプの光の表現にこだわりたかったのです。

矢部 藤子 Yabe Fujiko

「霧の街」

石塑粘土、布

青の羊はぬいぐるみでも、人形でも既成のバランスを崩し、そこから感じる愛らしさを表現することに長けています。日本画、粘土、布、木彫とさまざまな素材を扱い、枠にとらわれない自由な作風で制作を続けています。「春分」は個展「指月」に出品した作品。月をテーマにした人形をシリーズで制作したなかの一点です。布人形を得意とする作家ですが、布に直接彩色して顔を描き、身近な素材のなかにアートと遊びを感じさせています。(解説 羽関チエコ)

青の羊 Aonohitsuji

「少女」「春分」

粘土、布

・ガラスの教室に習いに行き、オリジナルの目を作りました。思っていたのと違う色になりましたが、楽しい経験になりました。

・長い冬が続く中で、命が目覚める知らせが届く。繰り返される季節の訪れを待つ、春分。

井桁 裕子 Igeta Hiroko

「かたばみ」「春分」

・桐塑、油彩、羊毛、着物と帯は正絹  ・陶土  

・おしゃれが大好きなちいさなお友達のももちゃん。お人形にしてほしいとお気に入りの洋服を渡してくれた小さな手。その思いを形にした作品です。子供達や自分のお気に入りの洋服を人や動物の形にし、そこにいろんな想いの詰まったキラキラ・フワフワしたビーズやレース、リボンなどを縫い付けて作るぬいぐるみ。みんなで笑顔に!そんな思いを込めて制作しています。

・ベストを切らないでくるくるまとめてみたら、なんだか形が見えてきた。そこにレースやビーズをつけていくと。なんだか気持ち良い風に吹かれてるポーズが見えてきた。この子は初めて海外の展示に連れて行って頂いた大切な作品です。

・毎回、作品の顔を作るのが苦手ですが、この子は顔から作る事ができた作品です。東村山のノンクプラッツギャラリーで個展をさせていただいた時のDMにもなりました。

キミコゴンゴン Kimikogongon

「ダイスキナモモ」「かぜにふかれて」「はじめまして」

布、綿

自分が過ごしてきたメキシコでは無事に生まれる事や問題なく大人になるまで育つことはまだまだ奇跡です。「生まれる」という裏側には「無事に生まれない」、「無事に育つ」の裏側には「無事に育たない」、という事実が表裏一体として常にあり、それをまだまだ感じるのがメキシコでの日常です。「おじさんになるまで育つことが出来て本当によかった」という想いと、メキシコでの思い出を込めて制作した作品です。

西村 FELIZ Nishimura Feliz

「メキシコの生と死の日常」

軽量樹脂粘土、アクリル絵具、墨液

・ガラクタ市でまとめて買った財布を解体したものです。工事現場で拾った足場の針金と合わせて、流木を彫った顔が付いています。カルダーの「サーカス」という短編動画の影響があるようです。いいかげんな造形が儚い想像につながり大好きでした。酒場で針金ひねって酒代稼いでいたというカルダー親爺のエピソードに憧れています。僕の勝手なイメージかもしれませんが。妄想が軌道に乗れば、しあわせです。

・子供の頃のスキーのストックは確かにこんなでした。古い道具は素材の特性の組み合わせが合理的でキレイだなとおもいます。流木片は文房具カッターで彫ります。顔があると何かに見えてくる手織りの布、ミルクポット形の雑貨のコラージュです。不安定でたまに倒れてしまうのですが、これも性格なんだと思います。

・住宅テーマの撮影用立体イラストのために作ったものです。流木と小銭入れの組み合わせです。自然素材はすでにかたちに必然性を内包しているので技術的に稚拙でも、空間に奥行きをもたらしてくれると思います。“軽彫刻”はモノの存在感に依存していたずらする遊びなのかもしれません。

・ヒトガタをつくるきっかけになった最初の作品、ポストカードの企画展のための試作品です。半立体をたまたま其処にあったアイス棒と紙で思いつきを遊びでつくりました。途中でなんだか「これでいいじゃん。」という感覚があって嬉しかった記憶があります。僕にとって基本というか違和感のない創作の原点という気がしてずっと手元にあるものです。関節はちいさな釘なので、このままではバラバラになってしまうのでフレームにいれました。
 

本多 厚二 Honda Koji

「PUB 」「SKIRT」「HOUSE 」「ANGEL」

ミクストメディア

宇宙服を着た花魁を作ってみたかった。全体的に樹脂(ABS樹脂、エポキシパテなど)で制作。頭部には表面にちりめんを貼り込んでいます。宇宙服は着せ付けてから、ウェザリング(汚し塗装)を施しました。

ユニバーサルプーヤン Universal Pooyan

「宇宙花魁」

樹脂、布

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